誰がためにホイッスルは鳴る

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UEFAチャンピオンズリーグ グループステージの見どころ

UEFAチャンピオンズリーグプレーオフが終わり、出場全32チームが出揃いました。プレーオフでは主力選手放出が響き、ピーター・ボス監督(日本でもお馴染みですね)が機能しているとは言いづらいアヤックス(オランダ)がロストフ(ロシア)に大敗するという波乱もありましたが、マンチェスター・シティイングランド)等は順当に勝ち上がりました。

 

そして2016年8月25日にモナコでグループステージの抽選会が行われました。今季は「死のグループ」と呼ばれる様な厳しい組み分けとはなりませんでしたが、それでも実力の拮抗した、白熱した闘いになる事は間違いないでしょう。

 

それでは、各グループについて注目してみましょう。

 

凡例

◎:決勝T進出可能性80%以上

○:決勝T進出可能性50~80%

△:決勝T進出可能性20~50%

▲:決勝T進出可能性20%未満

 

【グループA】
パリ・サンジェルマン(フランス)
アーセナルイングランド
バーゼル(スイス)
▲ルドゴレツ(ブルガリア

 

チームの大黒柱ズラタン・イブラヒモヴィッチを失ったパリ・サンジェルマンではありますが、それでもカバーニディ・マリアを中心とした攻撃陣は破壊力満点。ディフェンスも非常に安定しており、今のところこれといった穴が見当たりません。プレシーズンから継続して好調を維持しています。

相変わらず補強下手のアーセナルプレミアリーグ序盤で早くも躓きつつありますが、シュトラゴン・ムスタフィ等久しぶりの大型補強が決まりそうであり、早い段階での巻き返しを期待しましょう。

エンボロを失ったバーゼルとルドゴレツについては、運を味方につけない限り、決勝トーナメント進出は極めて難しいでしょう。

 

【グループB】
ベンフィカポルトガル
ナポリ(イタリア)
ディナモ・キエフウクライナ
ベシクタシュ(トルコ)

 

最も予想が困難なグループかも知れません。本命チームが不在な上、ディナモ・キエフベシクタシュも侮れないチームですので、勝ち点1の差がものを言うグループになるでしょう。この2チームが決勝トーナメントに進出しても、何ら不思議ではありません。

 

【グループC】
バルセロナ(スペイン)
マンチェスター・シティイングランド
メンヘングラートバッハ(ドイツ)
セルティックスコットランド

 

残念ながら、ほぼ展開が決まってしまっていると言わざるを得ません。ただ、マンチェスター・シティに関しては、ここ数年グループステージでの勝ち点の取りこぼしが目立ちますので、足下をすくわれる危険性があります。

 

【グループD】
バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)
アトレチコ・マドリード(スペイン)
PSV(オランダ)
▲ロストフ(ロシア)

 

バイエルンが一歩抜け出し、その後をアトレチコが追い掛ける展開となるでしょう。PSVにも十分決勝トーナメント進出に値する力はありますが、相手が悪すぎました。初のグループステージ出場となったロストフについては、咋季のアスタナ同様、勝ち点1~3を奪うのが精一杯でしょう。

 

 

【グループE】

CSKAモスクワ(ロシア)
レヴァークーゼン(ドイツ)
トッテナムイングランド
モナコ(フランス)

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 グループEの「台風の目」は、間違い無くモナコ

 

こちらも予想が非常に難しいグループです。ポット1のCSKAモスクワが「食われる」可能性が非常に高いグループです。育成型クラブに変わりつつあるモナコが不気味な存在となるでしょう。リーグ・アン第4節でパリ・サンジェルマンに早くも土をつけただけあり、ポット4のモナコが他のグループに入っていれば、それこそ「死のグループ」と言われていたでしょう。

 

 

【グループF】
レアル・マドリード(スペイン)
ドルトムント(ドイツ)
スポルティングポルトガル
レギア・ワルシャワポーランド

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カルバハルにカシージャ。かつての「銀河系軍団」も、カンテラーノ中心に方向転換か?

 

こちらのグループも、結果がほぼ見えてしまっていると言えます。スポルティングがホームの大声援の中、どれだけ勝ち点を積み上げられるかがポイントです。古豪レギア・ワルシャワは勝ち点1を稼ぐのも大変かも知れません。 

 

 

【グループG】
レスター・シティイングランド
ポルトポルトガル
クラブ・ブルージュ(ベルギー)
コペンハーゲンデンマーク

 

ブルージュコペンハーゲンの実力を考えると、こう考えるのが順当です。油断は禁物ですが、最も組み合わせに恵まれたグループと言えます。

 

【グループH】
ユヴェントス(イタリア)
○セビージャ(スペイン)
○リヨン(フランス)
ディナモ・ザグレブクロアチア

 

ポール・ポグバを失った穴は大きく、ミラレム・ピャニッチのフィットに時間が掛かりそうなユヴェントスではありますが、それでも勝ち点を重ね続けるという勝負強さは健在。首位通過は揺るぎないものと思われます。エースFWラカゼットの残留が決まったリヨンが久しぶりの決勝トーナメント進出を決められるかに注目しましょう。清武弘嗣が在籍しているセビージャですが、目下のライバルはリヨンといえるでしょう。